2016年春、ジャポニスムはハイカーブレンズに対応したメガネフレーム、ジャポニスムハイカーブ(JN-581/JN-583)を発表しました。
メガネを掛けた時の視界を人間が持つ裸眼の視野約200度に近づけたいという意味を持つ「Discover200° 視界を解放せよ」というコンセプトの同シリーズは、眼鏡ユーザーが今まで手に入れることができなかったワイドな視界を提供するため開発されました。
そもそもレンズの表面は全て湾曲していて、その曲率をメガネの業界ではカーブの数値で表します。
一般的な眼鏡レンズがおおよそ2~4カーブ、ハイカーブレンズは6~8カーブという風に表し、この曲率のきついハイカーブのレンズに対して業界では扱いにくい商品というイメージがありました。
それは度付きレンズを入れた場合、レンズのカーブ率が高くなるほど視界を妨げるプリズムやゆがみが大きくなり、人によっては長時間使用しにくい商品だからです。
そしてこの問題はメガネのデザインにも大きな制限を与えていました。
顔のカーブにしっかり沿ったフレームデザインをしたくとも先ほどの理由があるため、したいデザインとこの制限の間でジレンマがどうしてもありました。
しかし、近年のハイカーブレンズの設計進化により、今まで温めていたより広い視野を確保しながら顔に沿ったデザインが可能となり、こうしたフレームを開発することができました。
左が4カーブレンズ対応のJN-584、右が6カーブレンズ対応のJN-583
JN-583のフロント(青い部分)の方が、より湾曲しているのがわかります。
そしてこの画像は、一般的に使われる4カーブレンズとハイカーブの6カーブレンズを、眼球から1.2センチの距離に配置した際、レンズサイドの視界の広さにどれだけの差が出るかを比較したもの。
レンズのカーブ率が高いということは、レンズがより顔の湾曲に沿い、レンズサイドが顔の側面までカバーするため、必然的にサイドの視界をカバーできることとなります。
そのことにより視野が左右に約10度(注)ほど広がります。これは約3m先で左右に約50cm(合計1m)の視野が拡大することになり(注)、パノラマのようなワイドな視界を提供することが可能となりました。 (注)当社調べ
また、ハイカーブレンズのメリットをさらに活かすために、視界を遮るものがないフレームデザインを心がけ、テンプルやヨロイの位置を視界の邪魔にならぬよう考慮し設計しました。
素材には、フロントには軽くて変形や変色のしにくいトロガミドを、メタル部分にはチタンを採用し、異素材の組み合わせとカラーリングの対比もお楽しみいただけます。ハイカーブレンズというとスポーティなデザインのものが多いのですが、ジャポニスムハイカーブはドライブやゴルフなどのアクティビティだけでなく、ジャポニスムらしい現代的なスマートさと流麗なデザインを持たせることで、ビジネスシーンでも使えるように進化させました。
ジャポニスムハイカーブの詳細はこちらから
ハイカーブレンズというニッチな市場へのトライ自体も、既成概念を覆すブランド哲学にも沿うものと考えています。
こうして2016年4月に発表したジャポニスムハイカーブはおかげさまで大好評となり、様々なメディアにも取り上げていただき春の展示会では目玉商品となりました。
そして10月に発表する秋の新型で、このコンセプトを踏まえたジャポニスムハイカーブの第2弾、JN-594を発表いたします。